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47 ハノン活用法

子供の頃にピアノを教えていた生徒と何年ぶりかで再会することがあります。社会人になった彼らは私にこう話してくれます。
「最近又ピアノを弾きたくなって、練習を始めてるんですが、やっぱりハノンやったほうがいいですよね、先生。まず、指を動かそうと思って、今結構ハノンやってるんですよ。」
はあ〜、そうか、えらいなあ、ちゃんと弾いてるのね・・・と、それを教えた当の本人であるこちらが思わず感心してしまいます。
きっとベートーヴェンやショパンなどの曲がすぐに弾きたくなるのでは、と思われるようなこのかつての教え子達は、長く休んでいた五本の指をちゃんと満遍なく動かして、手をいい状態に持っていきながら曲に向かうということを自ずとやっているのですから。

最近の子供向けのテクニックのための教材は「バーナムピアノテクニック」を始めとし、様々な種類のものが手に入ります。いずれ長いスケールやアルペジオなどにつながっていく短いパッセージを、段階を踏みながら合理的に楽しく練習できるような教則本が広く使われるようになっているものです。

ハノンの場合、おそらくピアノといえばバイエルが唯一絶対的な教則本だった世代はブルグミュラー、ツェルニー、ソナチネ、それにハノンもさんざんやらされた・・・というものではないでしょうか。
子供の頃は「やらされた」感覚で嫌々ピアノに向かって反復練習をしていたという人も、大人になり、改めて自らピアノが弾きたくなった時、ハノンは単に古臭くてつまらない・・・・・というだけの楽譜ではないはずです。

どんなエチュードやメソッドの類もそうですが、ハノンも使い方によっては、曲の表現に必要な幅広いテクニックを身につけ、弾きたい曲が思うように弾けないイライラからの解放を少なからず手伝ってくれるものとなるでしょう。

二十歳もとうに過ぎてから本格的に先生のレッスンを受け始め、あのハノンの1番、ドミファソラソファミ〜を先生に要求されてるテンポや音質できちんと弾こうとすると、意外に弾けない・・・え?なんで?・・・・・・いや、これが弾けたからなんなの?・・でも、これが弾けないってことは・・・・・・・?・・・・嗚呼!
という目ウロコ的な体験は私自身、文字通り痛感したことです。自分ではそこそこ弾けていたつもりなのに、こんなはずではない!と、改めてハノンに向かってみて、我が身の状態をようやく自覚するというお間抜けさでした。
以来、常にハノンの一冊は日々の練習に欠かせない大切な楽譜です。

ほらほら、こんな一見簡単そうなことが弾けないでしょう〜とサディスティックに突きつけるわけではないですが、私のレッスンを受けられている社会人の生徒さん達も、ハノンを使いながら、自分の基本の弾き方を見直しているはずです。音を出すこと、音を聴くことに強い意識を働かせることが、いい演奏につながり、音楽の歓びにつながっていくということに気がついていくはずです。

学問には王道がないと言われるように、ピアノを弾くにあたっても、こうすればあなたも今すぐピアニスト!というオイシイ近道はやはりないでしょう。でも、効率良く練習し、より深くより楽しく音楽の本質に迫っていけるのなら、その手段は身についた方がよいというものです。そういった練習方法は人それぞれに合った方法があるはずです。
私自身にとってハノンを使うことが自分に合った有効な方法と感じられ、レッスンでも勧めて来ましたが、このあたりでハノンを使う練習について、これまでの多少の経験から改めて考えてまとめてみたいと思います。

次回はなぜハノンなのか、どんな利点があるのか・・・そのあたりを考えて書いてみる予定です。

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